2013年11月6日水曜日

司法書士の深田です。

この連休に読んだ本の紹介です。

題名 戦略参謀
著者 稲田将人
出版社 ダイヤモンド社

大手紳士服チェーンの営業マンである主人公が、新設された経営企画室に左遷されるが、室長や社外コンサルタントの支援を受けながら、会社の参謀役として一歩づつ成長してゆくストーリーです。

 経営戦略としての「PDCA」の必要性や効果を分かり易く解説しており、「会社経営」に関する入門書としても読みやすかったです。
 また、起業時の社長は自己の「PDCA(考え・方針・行動)」は少人数である従業員へ直接を伝えることが出来るが、企業が成長する過程では、直接従業員へ社長の思いを伝えることに無理が生じ、それをどのように改革して行くのかもストーリーに描かれてます。
当決断サポートグループも、昨年3月までは各士業が独立しておりましたが、
今では、約30名もの人数になり、今後も飛躍して行くためにも「PDCA」を駆使して、皆様により一層の法的サービスをご提供できるよう頑張ってまいります。


題名 七帝柔道記
著者 増田俊也
出版社 角川書店

 旧帝国七大学での寝技中心の柔道に憧れ、2浪して北海道大学柔道部に入部した主人公(著者)の話。

 一年に一度開催される七帝国大学による柔道の「七帝戦」に向け、過去の栄光を取り戻すために、日夜稽古に励む北海道大学柔道部。
 その稽古は寝技による関節攻め、締め落とし等々悲惨を極め、失神し失禁し、主人公を含む部員達のプライド・肉体・精神をずたずたにして行く。
 毎日「辞めたい」の言葉が頭を巡り、それでも先輩部員が怖いため言い出せない主人公。
 連日猛稽古をするも成果を見いだせず、出口も見えない。
 そんな中、稽古ではみられない優しい言葉や笑顔で、何故不条理とも言える稽古を続けて行くのかを語る先輩部員やOB達。
 そこには、「連綿」と続く、OBや先輩達が築きあげた柔道部の歴史があり、その歴史を現在から未来へ繋いで行くためのものであった。
 先輩も新入部員の時代もあり、またOBも現役時代があり、今の主人公と同じ様に、もがき苦しみながら稽古をしていたのであった。
 作品の中で、先輩部員が主人公に対し「おまえ、あれが筋肉トレーニング(注:深田記載 毎日練習後に行われる300回の腕立て伏せ)だと思っていたのか。違うんだ。俺も一年目の頃は非科学的なトレーニングだなって思っていたけど二年目になった頃にわかった。あれをトレーニングと考えたら理不尽かもしれない。でもな、あれは全部員の心をひとつにするための儀式なんだよ。苦しい練習の終わりに、ぎりぎり残っている体力でさらにきついことみんなでやることが大切なんだ。抜き役(注 深田記載 試合で勝つ役割を担うもの)も分け役(注 深田記載 試合で引き分けに持ち込む役割を担うもの)もレギュラーもレギュラーじゃない人間も、一緒に同じことをやるのが大切なんだ。あれによってお互いの苦しみを理解することができる。敬意をもってお互いを見ることができる。」
これらの事で、一すじの光を見つけ、少しづつではあるが猛稽古にも耐える意味を感じる主人公。
だが、七帝戦ではまたも敗戦し、3年連続の最下位に・・・・。
あまり書くとネタバレになるので、これ以上は本書を読んで下さいね。

本書を読み、久しぶりに熱いものがこみ上げてきました。
主人公の心の葛藤もリアルに描かれていますが、「連綿」と言う意味の深さや難しさを知ることができて良かったです。

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